FUJIFILMが見ている未来
2020.10.02
皆さんこんにちは。
EZO CAMERAスタッフの大江です。
突然ですが、皆さんはFUJIFILMと聞いて何を思い浮かべますか?
フィルム?デジカメ?はたまた化粧品?
そう、FUJIFILMは古くからある、現在では国産唯一のフィルムメーカーであると同時に、デジタルカメラを製造しているカメラメーカー、であると同時に現在シェアを伸ばし続けている化粧品メーカーでもあるのです。
FUJIFILMは昔から、独自の目線で写真業界を支えてきた重鎮です。
今回はそんなFUJIFILMについて書いていこうと思います。
FUJIFILM CARDIA SUPER 28 WP+フジ記録用100フィルム
フジxフジの組み合わせ。水辺の空気感がよく出ました。
FUJIFILMの歴史
FUJIFILMは1934年、「写真フィルム国産工業化計画」なる壮大な計画の実行のために、当時写真フィルムを製造していた大企業から独立して、富士写真フイルム株式会社を設立してその歴史をスタートしました。
フィルムや印画紙、乾板などを製造して業績を上げ、数年後には写真機の製造を開始し、日本を代表する大企業として、国内外の工場や会社と手を取り合って、その規模を拡大していきます。
フィルム時代から、FUJIFILMはカメラ、レンズの製造にも着手しています。
特にレンズは「FUJINON(フジノン)」レンズとして高性能、高品質のレンズとして、大判カメラでも使われることもあったほどです。EBCコーティングのものは特に画質に優れており、人気を博しました。
カメラも35mm一眼レフ、コンパクトカメラ、中判カメラでのラインナップは豊富にあります。
NikonやCanonなど、有名所の陰に隠れがちなFUJIFILMですが、しっかりカメラメーカーとしても歴史を紡いできているのですね。
現在においても、デジタル一眼レフ、コンパクトデジタルカメラ、中判デジタルカメラと様々なフォーマットでのカメラを展開しているのは、FUJIFILMとPENTAXくらいのものでしょう。
「知ってる人は知っている。」というのがFUJIFILMの魅力です。
FUJIFILM X100 モノクロモード
FUJIFILMの名カメラたち
FUJIFILMのカメラをご紹介します。
まずはコンパクトカメラ「CARDIA mini TIARA」です。
シンプルな外見で現在も大人気のTIARA
手のひらに収まってしまうくらいのコンパクトサイズ、凹凸のないデザインなど、見た目にかわいいTIARAは現在でも大人気!
搭載されているレンズは「EBC FUJINON 28mm F3.5」で、平凡なスペックと思われがちですが、とても良く映るレンズとしてマニアの間では有名です。
TIARAは、後継機のTIARAⅡも含めて、カメラ買取市場でも高価に買取されています!お持ちのかたはぜひ♪
続いては中判カメラ「GW690」です。
大きいけれどスタイリッシュ。集合写真の定番「GW690ii」
FUJIFILMは中判カメラでは特に存在感を放っており、6×4.5、6×6、6×7、6×8、6×9、後に紹介する6×17など、多くのフォーマットの中判カメラを輩出しています。
こちらのGW690は、入学式や卒業式の記念写真を撮るのによく使われていたカメラです!
約6cm×9cmの横長のフォーマットが集合写真に最適で、多くの写真館で活躍していました。
現在では風景写真などの分野で力を発揮し、多くのファンを持つ名機と言っても過言ではありません。
続いてはちょっと…いやかなり変わった中判カメラ「G617」です。
見た目も大迫力の「G617」
見た目にも迫力のあるこちらは「G617」。その名の通り(約)6cmx17cmの写真が撮れる世界唯一のカメラです。
レンズに大判カメラ用のFUJINON SWを使用し、「本物の」パノラマ写真が撮れるカメラです。
よくある35mmカメラでのパノラマ写真モードは、パノラマ写真「風」に、通常の写真の上下をカットしているだけなのです。
本物のパノラマ写真が撮れるカメラは中判フィルムを使用する機種ではこのG617をはじめ数機種しかありません。
35mmでは同じくFUJIFILMの35mmカメラ「T-X」シリーズ、ハッセルブラッドの「X-PAN」などがありますが、僅かなものに限られます。
120フィルムでは4枚撮影可能で、雄大な自然風景などを収めるために使用する写真愛好家に大人気な一台です!
この他にもフィルムカメラでは、6x6と6x7を切り替えることができるGF670や、パノラマ写真を撮ることが出来る35mmカメラ「T-X1」など、個性的なカメラが多く存在していました。
デジタル時代に入り、一時FUJIFILMはNikonとタッグを組んでデジタル一眼レフの可能性を探ります。それも1980年代後半の話。
FUJIFILMは早くから、デジタルカメラの可能性に目を付け、未来を見据えた研究を進めていたのです。
そしてコンパクトカメラ「Finepix」シリーズに着手し、コンパクトカメラ市場から本格的にデジタルカメラへと参入していきます。
2010年代に入り、FUJIFILMは「Xシリーズ」を展開、クラシックな見た目とフィルムカメラライクな操作系が大人気となり、現在でも一定のファンを獲得しています。
レンジファインダーカメラのような見た目のデジタルカメラ「X100」
X100に続き、レンズ交換式の「X-Pro1」、一眼レフタイプ「X-T1」など、個性的なカメラを輩出しています。
いずれのカメラも、「ミラーレス」「APS-Cセンサー」搭載であり、FUJIFILMは一眼レフも、フルサイズセンサーも作ることはないだろうと予測されています。
以前カメラ雑誌にも、「APS-Cサイズが我々の一つの答え」と言っており、そのこだわりが伺えますね。
FUJIFILMはセンサーも自社開発しており、「X-Trans CMOS」センサーは、通常のベイヤー配列のセンサーに比べ、ローパスフィルターを必要としないため高画質で、その立体感のある描写に惚れ込む人が続出しました。
(ちなみに私が持っているX100はX-Trans CMOS未搭載…体感したいなぁ…)
フルサイズは作らないといっても、FUJIFILMは中判デジタルカメラを作っていて、現在では1億画素というとんでもないスペックの「GFX100」など、とにかくユーザーの的を絞った商品展開で、己の道を突き進んでいます。
X100で撮影。個人的フジは水と緑の表現がずば抜けて良い印象があります。
FUJIFILMのこれから
フィルムカメラがほぼ製造されていない現在、FUJIFILMのフィルムラインナップは徐々に縮小しています。
現行のフィルムラインナップも少なくなっていますが、製造終了したモノクロフィルムを再度販売するなど、まだまだフィルム事業も頑張っている印象です。
フィルム時代からのデジタル時代へのいち早い対応、自社センサー開発や、などFUJIFILMは常に他社との差別化を意識して突き進んできた会社のように思います。
衰退することが見えてきていたフィルムメーカーだからこそ、時代の変化に対応することにストイックに、そして真摯に向き合って来た結果が、現在のFUJIFILMを作ってきたのだと思います。
これからも、FUJIFILMが見据えている未来が素晴らしいものであることは間違いないでしょう。
私に出来ることは、「フィルムを買い、写真を撮って現像する。」そうすることで、フィルムが衰退するのを防いでいけるように努めることだけです。
CARDIA SUPER 28 WPで撮影。平凡なスペック、マイナーなカメラですが、この描写を見て一瞬で好きになりました。
デジタルのように肩肘張らずに撮れるのもフィルムの魅力ですね。
FUJIFILMのカメラを持っていなくても、フィルムを使って、FUJIFILMの見ている未来を少しだけ覗いてみませんか?
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