中判カメラの世界
2020.06.22
こんにちは。
カメラ買取専門店EZO CAMERAスタッフの大江です。
突然ですが
フィルムカメラといえばどのようなものを思い浮かべますか?
「写ルンです」や「一眼レフカメラ」という方が多いでしょうか。
もちろんそれらもとても素晴らしいフィルムカメラです!
軽量、コンパクトで気軽に使える機種が多いのも特徴ですね!
ところで、フィルムにも種類があることをご存じでしょうか?
一番最初に思い浮かぶのは、お店でよく売っていて、写ルンですなどにも入っている
「135フィルム」というフォーマットのフィルムです。
いわゆる35mmフィルムですね。これは見たことがある方も多いのではないでしょうか。
こういうのです。見たことありますよね?
他にも「8mm」や「16mm」などの動画撮影用のフィルムは聞いたことがあるかもしれませんね!
こちらが8mmフィルムの定番「コダクローム」です
まだまだあります!フィルムの種類!
「110フィルム」「ミノックスフィルム」スパイカメラ等に使われる小さなフィルム
110フィルムと110カメラ!単3電池と比べるとその小ささがわかりますね!
「4×5」(シノゴ)「8×10」(エイトバイテン)という、ものすごく大きなフィルムをカットして使う大判フィルム
4×5フィルムを装填して使う大判カメラのフィルムホルダーです。35mmと比べると大きさがすごい…
他にも種類はあるのですがこの辺で…。
どれも今現在も販売されていますが、35mmフィルム以外は対応するカメラも手に入りにくいので、必然的に敷居の高いものとなってしまいます。
(現像してくれる写真屋さんもなかなかありませんし…)
35mmもいいけど、本格的なカメラに一歩足を踏み入れたい…
そこでおすすめなのが「中判カメラ」です。
中判カメラはブローニーカメラとも呼ばれ、「120ロールフィルム」というフィルムを使うカメラです。
120ロールフィルムと中判カメラ「KowaSIX」です。
大判やミノックスに比べて、フィルムは大きなカメラ屋さんには売っていますし、値段も比較的手頃な機種も多く、かつ、街の写真屋さんでもすぐに現像してもらえます。
有名な中判カメラと言えば「HASSELBLAD」や「ROLLEIFLEX」等があります。
これらの作りは本当に素晴らしく、見た目もカッコいい…
(人気が高いのでカメラ買取の際、高い査定が付きやすかったりもします。)
国産中判カメラも負けてません!
「ゼンザブロニカ」
(吉野善三郎=「ぜんざ」ぶろうが作った「ブローニ」ー「カ」メラでゼンザブロニカ!)
「PLAUBEL MAKINA67」
(「カメラのドイ」というカメラ屋さんが作った国産カメラの最高峰!)
「MAMIYA RB67、RZ67」
(スタジオ用カメラと言えばMAMIYA!という方も多いのでは?)
等々、国産カメラにも個性的で魅力ある商品がたくさんあります!
これら国産カメラは世界でも人気が高く、買取査定が高いのも特徴です。
120ロールフィルムは装填方法が135フィルムとはだいぶ違います。
135フィルムの用にパトローネに入っていないので、装填の最中に落としたりしてしまうと、ロールがほどけてフィルムが感光し、使えなくなってしまったりするので要注意です!
120ロールフィルムはカメラの機種によって、「6×6」判や「6×7」判など、出来上がる写真のアスペクト比が異なります。
撮れる枚数もアスペクト比(※)によって違ってくるので、何枚撮りフィルムという考え方ではないのでこれも慣れないと戸惑うかもしれません。
※「アスペクト比」~フィルムや写真の縦横の大きさを比率で表したもの。一般的な35mmフィルムは縦24mm、横36mm=2:3のアスペクト比です。
ハッセルやブロニカは、「6×6」判と呼ばれるいわゆる「ましかく」の写真が撮れる1:1のアスペクト比を採用しています。6×6判は広告写真に使う際、縦にも横にもトリミングがしやすい、ということで発展したとも言われています。
昨今はインスタグラムがアップロード写真をデフォルトでは「ましかく」に指定していたりと、見た目に美しい、優しいフォーマットと言えるかと思います。
中判カメラは、35mmフィルムより大きなフィルム面で光を捉えることで、絞り込めばとても画質がよく風景写真に最適ですし、近接撮影では大きなボケ味を生かした繊細な表現を可能にしてくれます。
気持ちが写り込む、といっては大げさですが、撮れる枚数も少ないので大事に撮った思い出も残してくれるように思います。
6×6判で撮った写真です。どこか優しく、温もりを感じます…よね?(汗)
中判カメラは本当にたくさんの種類があります。
操作の簡単なものもたくさんありますのでご興味のあるかたはぜひ、お試しください!
余談ですが、さっきも書いたとおり120フィルムは街の写真屋さんでも簡単に現像してもらえます。
もちろん35mmフィルムも現像してもらうことがあると思いますが、現像に出すときに「パトローネ返却希望です」と言うと、フィルムパトローネを返してもらう事ができます!
フィルムの入っていない空のパトローネ。溜め込んでます…
私はこのパトローネを使ってキーホルダーを作っています。
おうち時間も長期に渡っています。意外と簡単に作れますので、気分転換にぜひお試しください!
もしも作り方がわからない…という方がおられましたら、私で良ければお教えします!
実際に作ったものはいずれブログでご紹介します…
おうち時間が続き、ご自宅を片付けている中でご自宅に大きなカメラのようなものが見つかったら、ぜひ我々EZO CAMERAにお知らせください!
ひょっとしたら思っている以上にものすごく価値のあるものかもしれませんね。